1.法定帳簿書類の備え付け


(1)有料職業紹介事業所が備え付けるべき帳簿書類

 有料職業紹介事業を行う者は、有料職業紹介事業を行う事業所ごとに次に掲げる書類を備え付けておかなければならない(則24条の7第1項)。

イ 求人求職管理簿

ロ 手数料管理簿

(2)無料職業紹介事業所が備え付けるべき帳簿書類

 無料職業紹介事業を行う者は、無料職業紹介事業を行う事業所ごとに求人求職管理簿を備え付けておかなければならない(則25条)。

(3)帳簿書類の様式

 (1)及び(2)の帳簿書類には、次の事項を記載しておかなければならない。ただし、様式については任意のものを使用して差し支えない。

 求人求職管理簿:様式例 <Word> <Excel:求人管理簿 /求職管理簿> <PDF

(イ)

求人に関する事項

@

 求人者の氏名又は名称

 求人者が個人の場合は氏名を、法人の場合は名称を記載すること。この場合、求人者が複数の事業所を有するときは、求人の申込み及び採用選考の主体となっている事業所の名称を記載すること。

A

 求人者の所在地 : 求人者の所在地を記載すること。

B

 求人に係る連絡先

 求人者において、求人及び採用選考に関し必要な連絡を行う際の担当者の氏名及び連絡先電話番号等を記載すること。

C

 求人受付年月日 : 求人を受け付けた年月日を記載すること。

 なお、同一の求人者から、複数の求人を同一の日に受け付ける場合で、受付が同時ではない場合は、その旨記載すること。

D

 求人の有効期間

 求人の取扱に当たって、有効期間がある場合は、当該有効期間を記載するとともに、有効期間が終了した都度、その旨記載すること。

 なお、有効期間については、事前に求人者に説明しておくこと。

E

 求人数 : 当該求人として、募集する労働者の人数を記載すること。

F

 求人に係る職種

 当該求人により雇い入れられた労働者が従事する業務の職種を記載すること。

G

 求人に係る就業場所

 当該求人により雇い入れられた労働者が業務に従事する場所を記載すること。

H

 求人に係る雇用期間

 当該求人により雇い入れられた労働者の雇用期間を記載すること。

I

 求人に係る賃金 : 当該求人により雇い入れられた労働者の賃金を記載すること。

 求人管理簿上に記載された賃金が、求人によって支払単位が異なるときには、時給、日給、月給等が判別できるように記載すること。

 なお、雇用する労働者の能力等によって、賃金額が異なる場合については、下限額及び上限額を記載することでも差し支えない。

 賃金額が都道府県ごとに設定されている最低賃金額を満たしているか留意すること

J

 職業紹介の取扱状況

 当該求人に求職者をあっせんした場合は、職業紹介を行った時期、求職者の氏名、採用・不採用の顛末等を記載することとし、採用された場合は採用年月日も記載すること。

(ロ)

求職に関する事項

@

 求職者の氏名 : 求職者の氏名を記載すること。

A

 求職者の住所 : 求職者の住所を記載すること。

B

 求職者の生年月日 : 求職者の生年月日を記載すること。

 年齢によっては、労働基準法上、就業に関する制限があるので留意すること。

C

 求職者の希望職種 : 求職者の希望する職種を記載すること。

 求職者の希望職種によっては、受付手数料を徴収することも可能であること。

D

 求職受付年月日 : 求職を受け付けた年月日を記載すること。

E

 求職の有効期間

 求職の取扱に当たって、有効期間がある場合は、当該有効期間を記載するとともに、有効期間が終了した都度、その旨記載すること。

 なお、有効期間については、事前に求職者に説明しておくこと。

F

 職業紹介の取扱状況

 当該求職者に求人をあっせんした場合は、職業紹介を行った時期、求人者の氏名又は名称(当該求人者からの求人が複数ある場合は、求人が特定できるようにしておくこと。)、採用・不採用の顛末等を記載することとし、採用された場合は採用年月日も記載すること。

 手数料管理簿 <Word> <Excel> <PDF

@

 手数料を支払う者の氏名又は名称

 求人者、関係雇用主又は求職者のうちの手数料の支払いを行う者について、個人の場合は氏名を、法人の場合は名称を記載すること。

A

 徴収年月日:手数料の支払いが行われた年月日を記載すること。

B

 手数料の種類

 求人受付手数料、求職受付手数料、求職者手数料、紹介手数料等の種類を記載すること。

C

 手数料の額

 徴収した手数料の額を記載すること。第二種特別加入保険料を徴収している場合はその額がわかるように記載すること。

D

 手数料の算出の根拠

 手数料の算出根拠となった賃金、割合等をわかるように記載すること。

 なお、書面によらず電磁的記録により帳簿書類の作成を行う場合は、電子計算機に備えられたファイルに記録する方法又は磁気ディスク、CD−ROMその他これらに準ずる方法により一定の事項を確実に記録しておくことができる物(以下「磁気ディスク等」という。)をもって調整する方法により作成を行わなければならない。

 また、書面によらず電磁的記録により帳簿書類の備え付けを行う場合は、次のいずれかの方法によって行ったうえで、必要に応じ電磁的記録に記録された事項を出力することにより、直ちに明瞭かつ整然とした形式で使用に係る電子計算機その他の機器に表示し、及び書面を作成できるようにしなければならない。

 作成された電磁的記録を電子計算機に備えられたファイル又は磁気ディスク等をもって調整するファイルにより保存する方法

 書面に記載されている事項をスキャナ(これに準ずる画像読み取り装置を含む。)により読み取ってできた電磁的記録を電子計算機に備えられたファイル又は磁気ディスク等をもって調整するファイルにより保存する方法

(4)帳簿書類の保存期間

 保存期間は、求人求職管理簿については求人又は求職の有効期間の終了後、手数料管理簿については手数料の徴収完了後、2年間とする。

(5)法違反の場合の効果

 法第32条の15に違反した場合は、30万円以下の罰金に処せられる場合がある(法第66条6号)。また、許可の取り消し又は事業の停止処分の対象となる場合がある。


2.職業紹介事業報告

(1)報告方法

 職業紹介事業者は、毎年4月30日までに、その年の前年の4月1日からその年の3月31日までの間における職業紹介事業を行う全ての事業所ごとの職業紹介事業の状況を報告書にまとめ、2通作成のうえ、1通を控えとして保存し、他の1通を事業主管轄労働局に提出する(法第32条の16、第33条第4項、33条の3第2項、33条の4第2項、則第24条の8、第25条、則第25条の3第2項、25条の4第1講)。

(2)報告様式

 職業紹介事業報告の様式は、有料・無料職業紹介事業報告書(様式第8号)、特別の法人無料職業紹介事業報告書(様式第8号の2)及び地方公共団体無料職業紹介事業報告書(様式第8号の3)とする。

●有料職業紹介事業報告書(様式第8号 <Excel> <PDF>)

●無料職業紹介事業報告書(様式第8号 <Excel> <PDF>)

●特別の法人無料職業紹介事業報告書(様式第8号の2 <Excel> <PDF>)

(3)職業紹介従事者

 職業紹介業務に従事する者とは、職業紹介責任者の業務が法第32条の14に規定するとおり、求人者等からの苦情の処理等の事項を統括管理することであり、選任に係る人数の要件のベースとなる業務については、職業紹介責任者が管理すべき以下の業務に従事する者はこれに該当する。

 求人者又は求職者から申し出を受けた苦情の処理の業務に従事する者

 求人者の個人情報(職業紹介に係るものに限る。)及び求職者の個人情報の管理の業務に従事する者

 求人及び求職の申込の受理、求人者及び求職者に対する助言及び指導その他職業紹介事業の運営及び改善の業務に従事する者

 職業安定期間との連絡調整の業務に従事する者

(4)取扱職種の区分

 有料・無料職業紹介事業報告(様式第8号)に記載する取扱職種の区分は、有料職業紹介事業報告については労働省編職業分類(平成11年版)における A から I の大分類の区分により記載すること。ただし、家政婦(夫)、マネキン、調理師、芸能家、配ぜん人、モデルの職業については大分類とは別にそれぞれ記載することとする。また、無料職業紹介事業報告については学生・生徒、高齢者、母子家庭の母等、就職困難者(高齢者及び母子家庭の母等を除く)、社会福祉事業従事者、医療関係従事者、農業の職業に従事する者、その他の8分類で記載すること。


3.公正採用選考人権啓発推進員の選任について

 職業紹介事業者である監理団体は、公正採用選考人権啓発推進員を選任し、公共職業安定所長に選任報告書を提出しなくてはならない。(別紙


4.寄宿舎規程の届出

 監理団体が自ら寄宿舎を設け、技能実習生を寄宿させている場合、寄宿舎規程を作成し、労働基準監督署へ届出を行っているか確認し、厚生労働省令の「事業附属寄宿舎規程」に定められている基準を遵守することも求められる。


厚生労働省:「職業紹介事業の業務運営要領」より引用


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