雑 感

ア メ リ カ 行 状 記


 9月の末から10日間ニューヨーク、シカゴ、ラスベガスを観光した。読めない、喋れない、聞いて理解できないのだから文字通り見てきただけの話である。
 但し一緒に行った友人は、アメリカ観光6回目の達人で、かなりアメリカナイズされていて、アメリカは偉大な国だとのたまう、個人の尊厳を尊重する国であるので、個人のエリアには、立ち入らないようにと注意する。英語は堪能である。
 人間関係とは難しいもので、24時間寝食を共にした生活である。帰路の高速艇では「お前とは2度と旅行はしない」といわれる始末である。30年余の親友である。組合が揉めるのも無理ない話である。
 大げさに言えば、アメリカ横断旅行である、ニューヨークでは自由の女神を遊覧し、5番街、ブロードウェイを歩き、エンパイヤステートビルで夜景を見る。ニューヨークは超大国アメリカの、いや世界の頂点にある。街ははじけるような活力がある。
 文化、政治、事業、芸術或いは性の欲求までが競争社会を構成し、常に摩擦を繰り返しているように見える。
 シカゴではシアーズタワーに登り、ミシガン湖を遊覧、大リーグの試合を鑑賞して、アルカポネ記念館に入る。シカゴの建物は一つ一つが大きくて、デザインされていて圧倒される。大抵のビルの玄関前にはピカソ等有名人の彫刻がある。街のあちこちでシカゴジャズが演奏されている。
 ラスベガスは砂漠の中に作られたギャンブルの街である、ネオンの輝きは街中を彩り不夜城の雰囲気がある。街のあちこちでサーカスがあり海賊帆船とポルトガル帆船の戦争を大規模に実演するなどイベントが行われ、まるで無料のディズニーランドに来たおもむきがある。滞在費や物価は安い、これらは街中うずめつくしたスロットマシン、コインの絶え間ない音が原因であり「損して得取る商法」である。
 まあここまでの観光のコースでは問題はない、しかし揉めるのは食事と夜の行動である、友人は体調維持のために日本食が良いという、アメリカまできて日本食などまっぴらだと小生は主張する。英語ができず気弱な小生は、結局友人に譲ることになる。
 小生方向音痴で加えてドジである、職場の有志と大阪万博に車で行った時、フェリーをおりて、大阪へ向かわず広島方向に向かって走り袋叩きにあった記憶がある。
 意見が合致したのはポルノ映画(アメリカではビデオを拡大したもの)を鑑賞する案である。4つ星が過激なのだとその達人が得意気に言うので早速入館、ところがどうも様子が違う、登場人物は男ばかり、つまりホモセクシャルである、次の番組は期待どおりだろうと見ると又同じで、嘔吐を催し慌てて出館、改めてポルノ館の看板を見て暫く化石になった。ゲイ専門館とある。
 アメリカは果たして偉大か、勿論人口は日本の2倍、面積は日本の25倍である。日本の物差しでは計れない規格外の雄大さがある。経済規模も大きくて底力を感じる。
 しかし、アメリカ国旗がデザインされたボールペンとシャープペンシルのセットを10組土産に買ったが、これが使える代物ではない。ボールペンのキャップのフックはポケットに差し込むと外れて飛んでしまうわ、シャープペンは芯出しボタンを押すと1ミリも芯が出て折れて書けないのである。しかも一端出したら引っ込まない。日本のシャープなら100円の物で全く支障を感じない。
 個人主義だというがコートを買うために入った店で品選びしていると閉店6時の時報がなった。小生にしては高価な買物である。店長が来てドアを開け閉店だから明日にしてくれという、明日はラスベガスにたつ、3分間時間をもらって買い、早々に退散した。
 「アメリカは、ホームレスが多いし、品質管理だって日本の比じゃない、日本は国民全員が平均的能力を身につけている。今は不況で伸び率は鈍っているが、そのうち追い越すさ」と小生、友人は言う「実に短絡的発想だ、考えてもみろノーベル賞はアメリカはいくつ貰っていると思う、技術大国だ。アメリカは移民の国で、人種のルツボと言われ多少の個人差はあるが、世界に冠たる水準の国家だ。アメリカの底力を知れ」
 外国旅行もその国の言葉ができないと異文化が理解できず面白さも半分である。

 国際感覚を身につけないと〜

(忠)