雑 感

無 党 派 層 を 嗤 う


 青島氏が東京都知事に、横山氏が大阪府知事に当選したことに快哉を送った人は多かろう。
 両者ともにコメディアンである。(青島氏は作家でもある。)「青島だぁ〜」「パンパカパーン」とやっていた。コメディアンが都政・府政の知事を勝ち取ったら、政治はどうなるか、興味津々である。こういうことを言うと差し障りもあり反発する人もあろうが、遠隔地のこととて一向に痛痒に感じないから言う。こういった現象について無党派層の勝利だとか、現体制批判とか言う向きもあるが、アハハハそんなもんじゃない。通勤電車でマンガを読む感覚だろう。ゲーム感覚かもしれない。筆者が小学生の時、級長の選挙があった。秀才に人気がなく、成績は最低だが人気の悪ガキが当選した。先生はすぐさま選挙のやり直しを命じて、めでたく秀才が級長におさまって事なきを得たが、知事選は事なきを得なかった。
 役員は今やエリートである。一旦入れば大ビルに勤め、仕事はしなくたって給料は上がる。この身は一生安全である。そこへ超エリートを首長に送りこんだところでおもしろくもなんともない。それならコメディアンを送り込めば親近感がわく。街で合えば握手ぐらいはできるだろうと思うが、選挙はすんだのであるからして、そうはいかない。いかに青島・横山氏であろうとその議席はやがて組織に組み込まれ、都民や府民に程遠いものになるだろう。公務員が都民、府民に奉仕する公僕だと当の公務員も庶民も思っている人はいないだろう。公務員はお上の人なのである。認可、許可の権限をもって、下に対して丁重に威張る人種である。過去も現在も未来も、官僚はお上なのである。
 当人だって冗談半分だっただろう。当選して当惑したって不思議はない。青島氏など家で寝転がって選挙運動をしなかった人である。公約を守るといって都市博中止を決定したが、これで政治不信は払拭できたか、あてにしていた中小企業も多かろう。儲け損なった企業も地団駄踏んだだろう。都議会の反発も大きかろう。そびえ立つ壮大なビルの知事室での座り心地は良いが、居心地は悪いだろう。
 予算の執行権をもち、絶大なる権力をもってする政治は、個人にとっては気苦労も並みではあるまい。組織は多数派あってのもので、個人で戦うのは難しいだろう。
 しかし、知事の目線が庶民レベルに移ることは都民、庶民にとって良いことである。苦難を乗り越え、時流にあった政治を行うために正義を貫き、大いに健闘を祈るものである。ただ徳島県でなかったことを安堵するものである。

(忠)