(13)社団法人会員であることを組合員資格要件とすることについて

Question

(財)不動産流通近代化センターの発足により、全国的に不動産業者の組織化が図られているが、(社)宅地建物取引業協会〇〇支部で、〇〇地区不動産協同組合の設立諸準備を進めているところであるが、定款の組合員資格に「社団法人〇〇宅地建物取引業協会の会員であること」と規定することはさしつかえないか?

Answer

社団法人との協調の内容、組合の設立趣旨・事業内容等が判然としないので判断しかねる点はあるが、一般的には、次のような理由からご照会の事項は適当でないものと考える。
(1)組合員の加入資格は、経済的条件に限るべきであるが、本件では、経済的にどのような必要性が
  あるかあいまいである。
(2)この場合、社団法人会員であることをもって、企業規模等の一定水準にある者を確保するという
  趣旨も考えられるが、これは、同水準にある非会員企業の加入を制限することとなる。なお、企業
  規模等による区別は、組合の趣旨から、特別の理由がある場合を除き、適当でないところである。
(3)また、社団法人会員であることをもって、協調性・事業近代化への積極性等を判断する材料とす
  る意図も考えられるが、かかる抽象的な事項を組合員資格として定款に規定することは適当でない
  ところである。
(4)組合が他の団体の意向等に左右されるため、組合の独立性・自主性が失われるおそれがある。
  すなわち、加入脱退、事業実施等が他の団体の意向に左右され、組織、事業運営両面が不安定とな
  り、意見決定等における自主性がそこなわれるおそれがある。(12-15)

徳島県中小企業団体中央会

〒770-8550
徳島県徳島市南末広町5番8-8号
徳島経済産業会館 KIZUNAプラザ 3階

TEL:088-654-4431 FAX:088-625-7059

中央会周辺地図はこちら