(12)異業種組合の共同事業について
Question
異業種で組織化し、主として教育情報提供事業と資金の貸付事業を行うことを計画しているものがあるが、このような組合でも設立が可能か?
Answer
異業種組合は、異業種中小企業が協同してその相乗効果を発揮しようとするものであり、実施する事業も、共同製品開発、共同技術開発、教育及び情報の提供等のいわゆるソフトな事業が中心となることが見込まれるし、また組合員が共通に利用し得る事業として資金の貸付が活用されることが見込まれる。
このことから、異業種組合の組合事業については、個々の組合の実情に応じた組合事業が行われるよう特に配慮する必要があり、例えば、教育及び情報の提供事業が中心的組合事業である場合であっても、これが効果的に実施されることが見込まれるときは設立を不認可とすることは適当でないとしている(58. 8.27中小企業庁指導部長通達)。
また、従来は、資金の貸付事業を行うに当ってはできるだけ「他の共同事業」と併せ行うのが適当であるとし、共同経済事業を行うことの指導が行われていたところであるが、上記通達により、「他の共同事業」には「教育及び情報の提供事業」等のソフトな事業が含まれると解されている。
以上のことから、設問の場合の組合の設立は可能であるが、これらの事業は、組合が主体的かつ積極的に取り組まなければ円滑な実施が困難となり、組合自体が休眠化する可能性及び公平性を欠く可能性も有しているので、設立後の運営の充実強化に務めることが必要である。(37-36)