(21)組合員の新たな事業分野への進出支援事業について
Question
自動車部品、同附属品製造業を資格事業とする組合の組合員が、親企業の海外進出に伴う国内生産の減少を補うため、廃棄物処理やリサイクルなどの環境・生活関連分野へ進出を計画している。
組合員の資格事業に関連しない事業分野への進出の円滑化のため、組合が新商品、新技術の研究開発事業や需要開拓事業を行うことができるか。
Answer
中協法第9条の2第1項に第5号として、「組合員の新たな事業分野への進出の円滑化を図るための新商品若しくは新技術の研究開発又は需要の開拓に関する施設」が追加され(平成9年)、事業協同組合の事業として一般的に規定された。これにより、事業協同組合は、組合員の進出しようとする事業分野と資格事業の関連性にかかわらず、組合員の新事業分野進出を一般的に支援することが可能となり、従来のような組合員の進出する事業分野に関する制限はなくなっており、質問の事業の実施は可能である。
なお、「新商品若しくは新技術」とは、組合員にとっての新商品、新技術を意味するものであり、必ずしも一般的に見て新規性を有するものである必要はなく、また、「研究開発」とは、試験研究のみを意味するものではなく、その成果を商品化する等により、実際に企業が事業に利用できる状態にすることまでを含んでおり、さらに、「需要の開拓に関する施設」とは、マーケティング、試験販売、広告販売等を幅広く含んでいる。